修理期間=質?
「1日1個の時計を修理する技術者」 と 「1日5個の時計を修理する技術者」
あなたならどちらの技術者に修理をお願いしますか?
何人かの方に聞いてみると、「1日1個」と答える方が多いようです。丁寧そう、しっかり直してくれそうなどのイメージがあるようです。はたして本当にそうなのかと言うと、ちょっと疑問です。 少し言い方を変えてみましょう。
「1日5個も修理できる技術」と「1日1個しか修理できない技術者」どうですか? 今度は、どちらにお願いしますか? スイスのウォッチメーカーの方からこんな話を聞いたことがあります。
1日1個と5個、単純に計算すると1個の人は、一つの時計を5倍長く触っているだろう?その分時計にはよくないんだよ。ミスを犯す確立も5倍だからね。」
時計の修理とは、多くの手を加えれば良いとは限りません。以前お話したように、時計個々の状態を見極めて、修理を行うことが大切です。
もちろん特殊な時計や年代の経った時計などには、多くの時間がかかる場合がありますので、早ければ早いだけいいとは限りませんが、そんな考えもあるんだなと思って頂ければありがたいです。