時計と油

時計の修理に油(オイル)は欠かせません。
機械式時計でも、クォーツ時計でも、歯車や摩擦の起こる箇所には基本的に油が必要です。
また、使用箇所、使用目的によって種類が必要です。
そしてこのオイル、とっても高価なんです。
日本で買うと1グラムで約100円。金が1グラム約1500円ということと比較すると高価なことがわかるかと思います。
なぜこんなに高価なのか?他の油と何が違うのか?
その成分は企業秘密でほとんど教えてくれません。
でも時計はサラダ油では動かないのかというと、動くでしょう。もちろん実験したことはありませんが、、、
では何が違うのか?なぜ高いのか?
経験上分かっているいくつかのことは、、、
「温度変化による粘度の変化が少ない」
種類によっては−30℃以下でも固まらず、サラサラしています。
そして通常の油に比べて
「低粘度にもかかわらず、潤滑効果が高い」
簡単に言うと、サラサラツルツルってことです。
これがとっても重要。
ほんのちょっとした抵抗も、時計にとってはとんでもない重たさになるのです。
摩擦は時計にとっての大敵です。
いかに摩擦を減らしていくのか。今後の課題です、、、