時計修理で緩急針をいつ使う?

緩急針
機械式時計には、遅れ進みを微調整できる機構がついている。
それが「緩急針」。
どちらかに回すだけで、簡単に遅れ、進みを簡単に調整できる。
簡単が故に、使い方を間違っている技術者が多い。
どういうことか。
新品の状態では、緩急針は±0の位置になっている。
修理でお預かりした時計も、お客様に返すときには±0の位置にして返すのが正しい。
時計を修理し、出荷時の状態に戻してあげれば、もちろん緩急針は0の位置で時間が合うはず。
もし、時間がずれるときには、緩急針ではなくその他の調整で精度を合わせる。
とても技術のいる作業。技術者の腕の見せ所。
ところが、この調整を行わずに、緩急針を動かして精度を合わせる人が多くいる。
緩急針を大きく動かして調整するということは、自分の技術力のなさ。
恥ずかしいこと。
それでは緩急針はいつ使うのか。
それはまた次回に、、、