基本で根本でスタート地点な「ヤスリ」

ウォッチメーカーの道に入った時、一番はじめに扱う工具が「ヤスリ」。
多くのことをヤスリから学ぶ。
ちゃんと手入れしていますか?
そんなに手のかかることでもないので、ちゃんと手入れしましょう。
基本的にはヤスリの目詰まりを取るためにブラシをかけ、乾いた布などで拭くだけです。
サビ防止のためにヤスリに油をつける人がいますが、間違いです。
意外と間違っている人が多いので気をつけてください。
間違っていた人は、ちゃんと理由を考えてください。
手で直接ヤスリを触らなければ、それほど錆びることはありません。
どうしても手や指を添えなければならない箇所以外は、ブラシがけと乾拭きで十分です。
指や手を添えるのも、ヤスリの先端か根本付ぐらいです。
汗がついた時には「ベンジン」で完全に落とし、十分に乾燥させてください。
ベンジンで洗うとサビがでるという人もいますが、ベンジンで錆びることはありえません。
ベンジンが気化する時の温度変化で、空気中の水分がつくことがあります。
その水分で錆びることがあるので、乾燥は十分にしてください。
ヤスリの真ん中付近が錆びてる人は、ヤスリのかけ方、持ち方、固定の仕方などが間違っているのでしょう。
手入れ前に使い方を見直す必要があります。
どんな工具にも、正しい使い方、手入れの仕方があります。
ただ使えれば良いというわけではありません。
このような基本を心得ているかいないかによって、今後の技術力に大きな差がでます。
間違いなく差が出ます。