時計の機械を美しくする「再仕上げ」とは

「再仕上げ」
機械をいかに美しく見せるかに重点をおいた作業。
時計の外側を磨く「外装磨き」とは違います。
簡単に説明すると、よりキレイにすること。
例えば、ネジ。
最近使われているネジの頭は、あまり平ではない。
それを、より平に、より綺麗に磨きなおす。
仕上がりは鏡のようになる。
また、好みに応じてブルースチールの仕上げにする。
それによりサビを防止できる。
ネジを仕上げなおしただけでも、機械の美しさは数段増す。
その他の金属部品も磨きなおす。
板状の部品であれば、表面には綺麗な筋目をいれて、角は面取りを行い、鏡面に仕上げる。
歯車であれば、軸はジャコツールで磨く。
それにより、表面硬化が得られ、耐久性も増す。
歯車の歯も磨く。美しさはもちろん、機械の天敵「摩擦」も減る。
美しさに重点をおいた作業と書いたが、結果として耐久性や、時計本来の性能もアップさせることができる。
高級時計の機械が美しいのも、ただ美しいだけではない。
それにはちゃんと理由がある。